仕返しを考える情けない私

数日前からもやもやしている。

今日は母が出かける日。

先週から母はうきうきしているような気がする。

毎日散歩に行っているのはこのためだったか。

私がへこんで辛い毎日を過ごしているのに

母はもう以前の日常を取り戻している。

元気を出さないと 

という大義名分を振り翳して

気晴らし に出かけるのだ。


ダンが死んだ夜に

私に食べろと言った。

食べないと倒れると言って

母はもりもりご飯を食べていた。

こんな時に食べ物が喉をとおるなんて

すごいなと思った。

母はまだ認知症の気配はないが

もうすっかり

ダンのことは忘れているようだ。


母は

あんたも気晴らしに行ったらいい と言った。

その言葉尻が乾かぬうちに

私が仕事や犬の散歩で少し帰りが遅くなると

何かあったのかと心配でオロオロした と言う。

毎回。いつも何度でも。


もう耳障りでしかない。


母が心配しているのは

私のことではない。

自分を世話してくれる人がいなくなること。

ゆったりとした余生を味わえなくなること。


そんな母を支えて大事にして

これからを生きていく




だめだ。

世間が求めるようなできた娘にはなれない。

私の中の悪魔が頭をもたげてくる。


母が明日、家に帰ってきた時に

私が消えていたらどうだろう。

驚くだろうか。

自分だけ楽しんできたことを後悔するだろうか。


いや、そんなやわな人ではない。

むしろほっとするに違いない。

私の暗い顔を見なくて済むから。

暗い顔で おかえり と言われるより

留守の台所でひとり

お茶を入れてお菓子を食べるだろう。

そのほうが気楽だといつも言っている。




あんたも気晴らしにいったらいい 

と母は言っていた。


では、私もどこかに出かけよう。

犬連れで泊まれる宿を探した。

山の中のホテル。

ドッグランもあり温泉付き。

平日だと割安だった。しかし

冬は道路の凍結の恐れがあると書いてあり

断念・・・


ダンの車には冬タイヤがあった。

昨年は犬と一緒に出かけた。

犬も喜んでいたので

今年もまた行こうと言っていた・・・

 


にほんブログ村 家族ブログ 死別へ

PVアクセスランキング にほんブログ村

このブログの人気の投稿

ひとりで老いていく

保険は助けてくれなかった

旅行は最悪だった