メガネが無くなった








朝から母がウロウロしているので

どうしたん? と聞くと

メガネが・・・どこにやったんだろ と言う。

ボケがまわってきたんかな って。

それは大変だ。

朝起きた時にはあって、どこかで外して

置き忘れているらしい。

彼女のちょい置きしそうなところを探したが

見つからなかった。

今回は 泥棒に取られた って言わないだけマシ。

昨年は物置小屋に置いてあったチェーンソーが盗まれた、

この秋には柿が盗まれた と騒いでいた。

いっぱい生っていたのに と。

いやいや、今年の柿は猛暑で生っていませんでしたよ。


母は87歳。

3年前に階段から落ちて入院してから足腰が弱くなり

一気に老け込んだ。

その時に要介護支援1になった。

それまでは元気でひとりで旅行にも行っていたが

今は前屈みの姿勢て杖をつきながらヨタヨタと歩く真老人だ。

私もいつかこんな姿になるんだな。

そう思うと黒い泥が身体にまとわりつき気分は沼に沈んでしまう。

自分は歳をとっても絶対にああはならんぞ と言っていたダン。

それを証明して欲しかった。

歳を取らないまま格好のいいまま逝っちゃったね。


母が夕ご飯を食べている時に

メガネは出てきたん? と聞いたが

どこにも無いねん。

さほど気にする様子もなくテレビに夢中だった。

「篤姫」の再放送を食い入るように見ている。

ごめん。

邪魔しましたね・・・






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