投稿

悲しむ姿を見たくない世間の風潮

イメージ
農家組合の人が来て ダンの昨年の報酬をもらった。 体調が悪くなり、数ヶ月しか仕事をしなかったのに。 受け取りの判子を押す。 その後どうですか 落ち着きましたか? やっぱり聞かれた。 町内で顔を合わせる人はみんなそう言う。 他の言葉がけがないことはわかっている。 おはよう、こんにちは と同じレベルの 挨拶みたいなものだ。 元気が出ましたか? そんなのありませんよ 売っているのなら買いに行きますよ ひねくれた言葉を呑み込んで 静かにうなづいておく 無言で。 いつまでも悲しんでいたら体にわるいですよ 生きていたらまたいいこともあるから 早く元気になって そんな声がけをする人たちは死別とは無縁 まいにちを楽しくしあわせにくらしている。 しあわせな日々の視界に 悲しみに暮れる人間が入り込むのが嫌なのだ。 見ているだけで不快になる 自分たちのしあわせな気分に影を落とす 悲しんでいる人 を排除したいのだ。 私もそうだった。 ダンがいたころは 不幸 に近づかないようにしていた 不幸なひとがいたら 必要以上に気づかい、やさしく、手助けして だけどなるべく 見ないようにしていた。 そしてわかれぎわに 早く元気になってね などと言っていた。 人の気持ちは その立場になってみないとわからない それは本当だった 隣に誰が住んでいるかわからない都会ならよかった。 田舎のコミュニティは厄介だ。 悲しむ人をそっとしておけない。 悲しむ姿を見たくない 排除できないのなら 無理やりにでも元気にさせたい そして自分たちの平穏を保ちたいのだ。 来月に農家組合費の徴収がある。 集会所に持参しなければならない。 その時の会話をどうすべきか 暗い顔のまま無言でいて皆のひんしゅくを買うか 明るく振る舞って元気を装うか 今から苦痛・・・

悪夢で目が覚めた

イメージ
あっ と思って目が覚めて  夢だったと気が付く そして どんな夢だったか忘れている 悪い夢だったという記憶だけが 残っている コップの底に溶けずにいた砂糖のように ざらざらした気持ち悪さ あと何回 いつまでつづくんだろう 手の届かないさみしさ むなしさ

腰痛ふたたび

イメージ
1ヶ月に1回の不燃ごみの日に合わせて ガレージ隅に積んだままになっていたガラクタを整理 規定のゴミ袋に分別した。  寒くて身体が冷えたのも一因。 そして、昨日から娘と孫が滞在している。 駆け寄る1歳半児と戯れたり 抱き上げたり・・・ ズキッときた。 ギックリ再発ではない、普通の腰痛。 しかしながら 最近腰が痛くなる回数と頻度が増えた。 私はまだ60代前半 こんな調子ではいけない 80代になったらヨボヨボの老婆では? そのとき私はどんな暮らしをしているだろう。 母の通院の送迎をしながら ぼんやりと車の中で考えていた。

グリーフケアはこころのリハビリ

イメージ
心療内科は新規患者の受け入れをしていなかった。 知り合いが多い市役所主催の会には行きたくない。 検索で知った「グリーフケア」 グリーフとは「悲嘆」 近親者との死別・別離をはじめ、 さまざまな愛情や依存の対象を 喪失した際に生じる反応をいう。 グリーフケア(悲嘆ケア)は 日本ではまだまだ知られていない。 内容もサイトによってさまざま。 臨床現場で参考にされているのがこれ。 哲学者アルフォンス・デーケンによる 悲嘆のプロセス 1 精神的打撃 麻痺 2 否認 3 パニック 4 怒り 不当感 5 敵意と恨み 6 罪意識 7 空想形成 幻想 8 孤独感 抑うつ 9 精神的混乱 無関心 10 あきらめ  11 新しい希望 12 立ち直り 系統だった分析は 患者を観察して導き出したのだろうか。 死別を経験したひとすべてが このプロセスをたどるわけではない。 悲嘆反応のさまざまな症状を体験しながら 行ったり来たりするもの。 立ち直りまでの期間はひとそれぞれ。 数ヶ月のひともいれば数年と長期にわたるひとも。 故人との関係性や年齢や さまざまな事柄が影響する。 ケアする人は 無理にプロセス通りに進めてはいけない と。 グリーフケアは、リハビリなのだ 悲嘆にくれるひとを 日常生活にもどすリハビリ・・・ 他のサイトには具体的な方法があった。 身近 な人の死 、その正しい 乗り越え方 「時間が解決する」は違います 故人のことを偲んで思い出す 「故人の 死 」について意味を見出す 自分の感情を紙に書きだす 感情を隠さず表に出す 同じ境遇の 人 を見つけて感情を共有する 心療内科で受診する 自分のことを 大切 にする 正しい乗り越え方 って? 上から目線なのが引っかかる。 手術の翌日から歩かされたり 強制的な運動を始める 痛くても動かさないと固まってしまう 動かしているうちに 失われた機能が回復することがある こころも同じ それはわかっている わかっている ダンがいなくなって 私は意固地になっている。 ダンがいない悲しみに しがみついている。 この悲しみから逃れられない。 剥がされたくない。 まだまだ・・・

疲れが出たのか

イメージ
今日は寒かった。 寒空の下、墓地の立ち会いをして 身体が冷えたようだ。 そのあと無理をして 農作業をしたのも悪かった。 夜になって腹痛。 急行が何本も通り過ぎ トイレから出られなくなった。 はーなーもー 胃腸は丈夫で お腹をこわすことが滅多になかった ここ数日とても忙しくて それで疲れがでたのかな。 湯たんぽでお腹を温めながら もう寝よう

忙殺されて昨日は泣かなかった

イメージ
月例バイトの調査報告に行った。 疑義の対応をするため再度店舗に行く羽目に。 少しのミスも許されない。 並行して、墓地の区画問題。 管理人が立ち会うと言ってくれたので 業者と日程のすり合わせ。 手土産を購入してきて 墓の両隣の人たちに挨拶に行った。 お年寄りの話が長い。 連れて行った母といつまでも話している。 帰宅すると 外構業者からのメール。 管理物件に設置するフェンスの見積もりだった。 予想外に高かった。 相見積もりをとろう。 管理物件を斡旋してくれている会社に電話して 外構工事業者の心当たりはないか聞く。 再計算が行われたため 窓口対応になってしまったダンの税金と 私の国民年金を銀行で支払った。 そして夕方・・・ 持病の薬がなくなってきた犬を 病院に連れて行った。 ダンがそばにいてくれたら いくつかは手助けしてくれただろう 難しい話はダンが決断してくれて どんなに心強かったろう  いつもならここで涙、涙、涙 忙殺されて 昨日は泣いている暇がなかった。

AIがもっと進化して

イメージ
ダンが生きていたら 話してくれそうなことを 再現してくれたらいいのにな 今日の出来事を なにげないことを話す 笑ったり 冗談をいったり 愚痴ったり 返事が欲しい ダンの言いそうな言葉で