結局、農作業はできなかった
タロウが前日に相談したため 甥っ子が早朝からやってきてくれた。 彼もまた数年前に父親を亡くしている。 それ以前から農業をやっているため若いがキャリアは十分だ。 ケーブル持参で駆けつけてくれた。 手際よく軽トラックのバッテリーと繋いで エンジンはなんとかかかった。 さあ、出かけよう! という段になって 尾輪がついていないことに気がついた。 しかし取り付け金具が見つからない。 倉庫のどこにも・・・ 春に修理に出した時に戻ってこなかったのか その時に借りた尾輪にうちの金具を付けたまま うっかり返してしまったか。 尾輪なしでもやっている人がいるよ と甥っ子が言うので とりあえず軽く耕すことにした。 ところが今度はオイル漏れが発覚。 車体の下にオイルだまりができていた。 拭いてもどんどん漏れてくる。 取説を見てもわかるレベルではない。 これは専門家でないと無理だ。 万事休す。年内の耕作は断念した。 トラブルの連鎖反応だ。 午後にJAの人に見てもらったところ 油圧バルブのシーリングの不具合だろう と。 尾輪の金具はメーカーからの取り寄せに。 年が明けたらトラクターは修理に出すことにした。 高くつくだろうな。 第一、直るのだろうか。 このトラクターはもう25年以上使っている気がする。 ダンがいたら買い替えただろうが・・・ 作業中、近所のUさんが覗きに来た。 何をやっているの? と。 トラクターのオイル漏れのことを話すと 年に数回だから、自分も使おうとすると 動かんことがある。トラブルが多いわ と。 最悪、3月ぐらいに耕してもええで などと ひとしきり喋ったあと JAの人に自分の用事を聞いていた。 我が家のことを気にかけてくれているような 見張っている ような。 そんな気がした。